CLIP STUDIOによるデジタル原画・デジタル動画
        
        snowdrop式 マニュアル公開
        
       
    スノードロップでは、現在、紙に描くアナログの作画と、パソコンを使って描く
      デジタルの作画の両方でアニメーションを制作しています。
      2018年12月に、梅田でデジタル作画セミナーを行った際、スノードロップで
      使用しているマニュアルを公開して欲しいとの声を頂きました。
      
      ただ、スノードロップのやり方は、独自のやり方であり、業界統一のものではありません。
      業界統一ルールがないのが問題だと思っている部分もありますが・・・
      あくまで、社内で同じ形式で進め、効率良く作るための手引きであることをご理解下さい。
      全く無の状態からでも分かるように・・・と、特に動画については手順を追って作業出来るように解説してあります。
      これからデジタル作画をしてみたい、という方はぜひ一読してみて下さい。
      原画がアナログ(紙)で、原画をスキャンしてからデジタルで動画をするやり方も載ってます。
      
      また、スノードロップで使用している、基本のキャンバスも公開しています。
      ゼロから組み立てる必要がなく、すでに組み立てられたレイヤーに描いていくだけなので、
      初心者でも分かりやすくなっていると思います。
      マニュアルと併用してダウンロードして頂ければ、より分かりやすいかと思います。
      
     
    マニュアルと基本キャンバスをダウンロードする → 2019.01ver  ダウンロード
    
    また、マニュアルのみを画像化してまとめました。
    画像をクリックすると、別窓で大きな画像が表示されます。
    
      
     
    ― デジタル作画に取り組んでみて思うこと ―
    
    原画について、基本的に作画に携わる全スタッフが同じソフトで作業することが前提であると思っています。
    原画、演出、作監、総作監、動画、動画検査、誰か一人のために、プリントアウトする工程が発生するのなら、
    原画をデジタルで行うのは非常に効率が悪いため推奨しません。
    現状、スノードロップが話数単位でデジタル原画で制作する時は、動画を除く全工程がデジタルで可能な場合のみとしています。
    動画以降をデジタル化することは、全面的に推奨しています。
    
    デジタル化して感じたメリット
    
    ・再生して動きのタイミングを確認することが出来る
    ・輸送にかかる時間のロスを解消
    ・輸送時に発生する原画や動画の損傷、紛失などのリスク解消
    ・カットを送るための荷造りをしなくて良い
    ・ラフ原撮のための膨大なスキャン作業、仕上げ前の動画のスキャン作業がない
    ・動画の線がきれい、仕上げ時の線補正が少ない
    ・動画の線が厳しくなってしまった原画マン、作監も、デジタルなら動画の線がきれいにひける
    ・机周りが汚れない
    
    デメリット
    
    ・設備を整える費用がかかる
    ・ソフトを使い慣れるまで、一時的に作業のスピードが落ちる
    ・気軽にカットの中身を見れない
    ・撮影などがCLIP STUDIOに対応していなければ、ファイルをPSD形式で保存しなければならない
    ・他社に動画・仕上げを依頼する時、相手がCLIP STUDIOでない場合は原画を画像出力しなければならない(スキャンよりは楽)
    ・停電(もしくはパソコンが故障)したら仕事が出来ない
    ・長くやっているとアナログの動画の線がひけなくなる
    ・(人によっては)肩がこる
    
    
    人それぞれ、得意不得意があり、デジタルに向き不向きがあります。
    アナログが好きと言う人もいれば、アナログの線がひけずに苦しんで辞めていく人もいます。
    そんな中、選択肢を増やすことで、諦めなければならなかったことが出来るようになりました。
    また、解像度のことを意識したり、仕上げ注意事項を読むことで、作画上で気を付けなければならないことを知ったりすることもありました。
    
    まだまだ、自分たちも勉強途中です。
    このマニュアルも、スタッフみんなで話し合い、少しずつ更新を重ねて、やっと今の状態になりました。
    知らない機能や、もっと便利な方法があるのなら、是非教えて頂けると幸いです。
    今のスノードロップのやり方がベストだとは思いませんが、皆が覚えやすくなるために、よりシンプルに、使いやすい方法を常に模索しています。
    
    
    
    
    
    
    
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